ザ・タイツマン

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「へ、ちょっとお巡りさんって!?」 慌てる赤タイツだが奴にとっては不運 俺にとっては幸運な事に 交番は目と鼻の先にあった。 警察腐敗が騒がれる時代だが 多くの組織がそうである様に 腐敗なんて物は上が起こす物で下は 清浄なままの事が多い。 市民の平和を守るお巡りさん達は 俺の声を聴くやたちまち交番から 出てきて赤タイツを取り囲む。 「助けてください この人変態なんです。」 「誤解だ!」 怪しい者ではないと主張する 赤タイツだったがそれにしては 服装が奇抜過ぎる。 日本のお巡りさんが明らかに 怪しげなフルフェイスの男と 平凡そのものな一般市民 どちらを信用するかなんて決まっている。 「急に声をかけてきて 世界平和だとか正義の味方とか 訳わかんない事ばかり言って 気味が悪くて…。」 俺の訴えに表情を引き締め 赤タイツへと迫るお巡りさん。 「あー…そこの貴方、 少しお話しを聞かせてもらえますかね?」 「君たちは私を誤解している、 我が名はタイツマン 君たちと同じ平和と正義の使者だ!」
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