主人公・俺

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月曜日だ! 砂漠のオアシス休日の次の日に やって来る旅立ちの朝 寝坊が許された昨日と比べると なんと辛く憂鬱な日だろう? 一晩経ったらオアシスが干からびて 灼熱の砂漠と化し様な 荒涼とした気分になる…なんて 無駄に詩人ぶった事を思う朝六時 時計のベルが鳴り 夢の中から俺は目覚める。 布団の中で軽く背伸びをし 固まってしまった筋肉をほぐすと 眠気も引いて来る そろそろ起きようかと寝返りを打つと。 「おはよう、良い天気だな。」 真っ黒なフルフェイスヘルメットに 俺の顔が歪んで映っていた。 「……………。」 「ん?どうしたのだね、 朝の挨拶にはおはようが適切であると 私は思うのだが。」 持論を語る赤タイツと硬直する俺。 しばらく固まっていた俺だったが 正気に戻るや否や無言のまま立ち上がり。 「振り切る様に蹴る!」 「ヘブォ!?」 何の躊躇いもなく 鳩尾目掛けて蹴りを入れた、 ちょっとだけ気分が晴れたと 追記しておく。
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