契約

18/22
前へ
/210ページ
次へ
『実は、私今付き合ってる人がいるんですが』 そう言うとみちるは、冷めた紅茶を一口飲んだ。 『彼は、生徒会長で勉強も運動もできて。かっこよくて。おまけにお父さんが代議士で将来有望。』 『理想的な彼氏ですねぇ』 『端から見たら文句のつけようのない彼だと思もいます。』 『みちるさまにとっては違うんですね?』 『…はい。』 ティーカップを持つみちるの手が震えている。 『学校の誰も知らないと思います。これを見てください』 みちるは制服のリボンを外し、上着を脱いだ。 『…暴力の跡…ですね?』
/210ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加