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固めの ウエハース的なもの に ホワイトチョコ的なもの が サンドされている。
さくぽり で 甘いな。うん。うまい。
もう一口 お茶を飲み 湯呑を置く のを荒口に 見つめられている ような気がした。
「なに?」
がっ と いきなり後ろから抱き締められた。
びょん と 跳ね上がる心臓。
驚きで 口が 開かない。
息を 呑んだ。
「…あるぞ?泣かしてもいい…思ったら」
「…あ、え?」
「お前の泣き顔 見る勇気がなかった だけ」
「…あ あらぐち…?」
「その声のもっとやらしいやつ 聴きたい」
耳元で囁かれて 息が止まった。
怖いような 期待するような あれ みたい。
ほら?
お化け屋敷を歩く みたいな 感じ?
荒口は 背中からアタシを抱き うなじに顔を埋め その手は
今 アタシの丸みを そっとそっと確かめる。
「やわらかい…」
うまいな。ばかやろー
つか 声
出さないように する。
けど
息が 少しだけ荒ぐ。
もう片方の手が 下に滑る。
膝が崩れそうになる のを ぐっと堪(こら)える。
自分 を 抑(おさ)える。
うん?
マジで うまいな荒口のやつ。
目つぶっちゃえば やれるかも?
このまま 持ってかれそうかも?
「あらぐ…ち」
「ん?」
優しく甘い声は 荒口じゃないみたいだ。
今まで “荒口” だった くせに “男” になる って?
いらねーし。あぶねーし。
やったら終わりそうだし。
終わる?何が?「…はっ!」
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