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また
どこかでミオンと小さな声が聞こえた。
僅かに身構える。
玄関を開け
すぐに明りをつけた。
やっぱり今日もそこに“何か”がいる。
何か……。
それが何か
亜紀は確信していた。
7年前だった。
最愛の夫だったトシハルと最高の親友だったミクが
亜紀の前から消えた。
しばらくして
ミクから手紙が届いた。
一度きり
読んだ後は天袋に置いた。
二度と読み返す気はなかったし
絶対に許さないと思った。
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