オンナトモダチ

2:Let it loose

それだけのこと。

たった

それだけのこと。

だからと言って

私はミクよりも不幸で

ミクが私よりも幸せか

なんてことは誰が決めるわけでもなかった。

私が

決めることだったんだ。

振り返ると

あの“何か”がくるんくるんと

空気にまかれて溶けていくところだった。

そうね。

これでいい。

緑の匂いをもう一度嗅ぎたくなって

亜紀はサンダルをつっかけると外に出た。