★双子パニック最前線★

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双葉「一葉…遅いし」 振り返ると隣に居たはずの同じ顔が、後ろからゆっくりと歩いて来るのが見える。 仕方なく待っていると一葉が口を開く。 一葉「遅くない。普通に歩いても間に合う距離を双葉が走ってるだけでしょう?」 う゛っ… 確かにそうなんだけどさ…? 学校までは一本道を役10分(寮は敷地内だからね) あと30分近くあるわけだけど、何となく早足になるのは、隣に並ぶ同じ顔のせい。 多分俺は一葉が好き。 同じ顔で同じに育ったのに、俺と違ってなんか大人で… 柔らかで優しい気分になる。 そんな一葉に惹かれてる… でも一緒に歩くと恥ずかしいから何となく足がはやまる 一葉「双葉っ」 一瞬待っていてくれていた双葉の足が再びはやくなる。 だからはやいって。 もう少しゆっくりと歩いて間に合うのに、双葉はどうも落ち着きがない。 まぁそんなところがいいのかもしれない。 自分にはないものばかり… 双葉といると明るくなれる、ポカポカ幸せになれるんだ… そんな双葉だからきっとこんなに惹かれてる… だからもう少しだけ、近くをゆっくり歩いてくれればいいのに… 何気ないこの道も、君と一緒なら楽しめる… 双葉「一葉‼早く来いよ」 一葉「はいはい」 双葉「走れよ」 一葉「嫌だよ」 ゆっくり歩く一葉を待つのも悪くない。 俺を追いかけてきてくれるから 双葉「遅いって」 一葉「双葉がはやいんだよ」 ゆっくり双葉を追いかけるのもいいかもね… きっと待っていてくれるから…
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