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スフィアの表情が険しくなっていく。
自分の体に馬乗りになり、嫌らしい目つきで見つめるデュラン。
そのデュランは、自らが着ている服を引き裂いていた。
「最高にして最悪の思いを与えてやる」
「くっ……」
スフィアの体に力が入らない。
ただ体をくねらせ、少しでも抵抗する意思を見せる事しか出来ない。
「無駄な事はよせ。誰であろうと、俺の力の前では無力となる」
形の良いスフィアの胸に優しく触れ、爪を立てて体へと滑らせていく。
「くっ……」
自分の意思とは関係なくピクンっと反応するスフィア。
それでも、この状況を何とか打開しようと、必死に抵抗しようとした。
「諦めの悪い女だな」
デュランはそう言ってスフィアの頬を張り飛ばそうと腕を上げた。
「伯爵ともあろう方が、そのような行動に出られるとは……」
その時、背後から凄まじい殺気を放った1人の女が入って来た。
腰まで伸ばしたウェーブのかかった金髪。
形の良い顔立ちは、正に美女と呼ぶに相応しい。
その女は両目を光らせ、怒りに満ちた顔を見せていた。
「何だ?貴様もこの女のようになりたいのか?」
デュランは女に視線を移す事なくそう言った。
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