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マーカスは屋敷の地下にある開発ルームに居た。
明るく片付けられているその部屋は、精密機械を扱うだけあり埃1つ無い。
「遅かったな」
自分専用の机に腰を下ろしていたマーカスは、スフィアとロジェの姿を見て立ち上がった。
「その何て言うか……スフィアのその格好は……」
マーカスは視線を泳がせながら頬を赤く染めた。
スフィア程の美女が、シーツ一枚の姿でいるのだ。
同じ女性から見ても見入ってしまう。
そんなスフィアがシーツ一枚の姿で立っていれば、普通の男ならばマーカスと同じ態度になるだろう。
「マーカスには関係ない事だ」
スフィアは開発ルームの奥にある一室を借りると、ロジェが持って来てくれた服に着替えた。
「時間を取らせたな」
「いや、待たされる事には慣れている」
マーカスはそう言いながら引き出しから一丁の銃を取り出した。
「スフィア用に調整してある」
ゴトッと重たい音をさせながらテーブルの上に置いたその銃には重圧感があり、とても女が使えそうには見えない。
だがスフィアは、その銃を軽々と持ち上げた。
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