第二章

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「……っ!?」 声にならない叫び声を上げる。 銃弾の当たった箇所からは、焦げ臭い匂いと一緒に煙りが出ていた。 「スフィア!?」 イヤホン越しに聞こえるロジェの声が遠く感じる。 腰が落ち、ついに膝を着いた。 「銀弾か……」 「スフィア大丈夫なの?」 「すまない……銀弾を……」 スフィアの声に力が入らなくなっていく。 近くに居たヴァンピールも、スフィアの姿を見て雄叫びを上げていた。 「……くっ!」 ヴァンピールの銃口がスフィアに向けられている。 今、銃を撃たれれば、間違い無く致命傷になるだろう。 スフィアは体の痛みに耐えながらも立ち上がろうとした。 だが、銀弾を受けた体は思うように動かない。 そこへ、不適な笑みを浮かべたヴァンピールが迫って来た。 「ヴァンパイアも長い時間の中で力が弱くなっているか」 そう言いながら銃口をスフィアに向けると、間髪入れずに引き金を引いた。 一発、また一発とスフィアに打ち続けていく。 ヴァンピールが放った銀弾を、スフィアは全て受けていた。
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