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普段の穏やかな彼からは想像できない、冷ややかな表情で一歩進み出たショウは、その腕を骸骨の群れに向けた 「行け」 短い、しかし鋭い言葉と共に かざした掌から 深紅の竜が躍り出た ゴゥ、と唸りを上げて襲いかかった竜は、一瞬にして部屋一杯の骸骨たちを灰と化した 「すごい…」 誰かの呟きが その場の全員の心中を語っていた 最後の一体――、 わざと残した一体を睨み付けて ショウが問いかけた 「お前の目的はなんだ」 『君、強いね~、すごいすごい! …目的は、言えないよぉ』 骸骨がカタカタと音を立てて笑った 本当に笑ったのか、 定かではないが 笑ったとしか表現できない 、
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