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「なんにも。
俺の部屋も、城中のすべてを調べたけど、なんにもありませんでした」
「破られた結界と、あの骨の親分の痕跡は?」
『骨の親分』という言葉に首を傾げつつ、息をつく
「『人形遣い』ね。
痕跡の「こ」の字もない。
しかも俺はともかく、城を守る結界師にも気づかれずに侵入してくるなんて、よっぽどの手練れだよ」
それこそ国一番の結界師の結界術を破るなんて、並大抵の術師では不可能だ
「俺の次はコウで…。
やっぱ王族に反感あるやつらかな?」
「十中八九そうでしょうね。
ただ気になるのは、アオの時は直接狙ったのに、どうして俺の時はわざわざ面倒くさい方法をとったのか…」
アオよりも殺しやすいはずなのに、とまるで他人事のようにコウは思った
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