*6*

11/30
前へ
/571ページ
次へ
城を出て馬を駆ること15分 王都の北の外れにある湖の辺りに マダムはひっそりと暮らしている 「マダムー!来たよ!」 ノックをして返事も待たずに アオが玄関の扉を開けた 「まぁ、アオ様、ようこそおいでくださいました。コウ様も、お変わりないようで」 「ばあや!久しぶり」 驚いた素振りも見せず出迎えてくれたのは、優しそうな笑みを浮かべた老婦だった アオとコウの乳母だったが 2人の成人を機に引退し、今はマダムの世話をしながら暮らしているのだと、コウがショウに説明する 「久しぶりですね、お元気ですか?」 「ええ、お陰さまで、元気でございますよ。 さぁこちらへ、沙羅様がお2人を待っております。ショウ様と紫毅様も、ご一緒に」 ばあやに案内されて 家の奥へと進むと、 白を基調とした品の良い部屋に着いた 、
/571ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1957人が本棚に入れています
本棚に追加