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「心の内に迷いがあれば、それはいつか、己の道を左右します。 そしてそれは、他人にも与えうる動揺を産む。 大きなことも、小さなことも。 ショウ様は、その迷いに気付いておられませんでしたので、少しばかりお手伝いさせていただきました」 ハーブのお茶を啜りながら ショウはマダムを見つめた 「余計なお世話かもしれませんが、今貴方には、アオ様を守って戴かなくてはなりませんので」 「えっ、いや、余計だなんて! むしろ感謝してます。なんか、変にすっきりしました」 「それは、ようございました」 「ありがとうございます。それより、アオを守る、って…?」 く、っと4人の表情が引き締まる 「では、本来の用事を済ませましょう」 「アオ様とコウ様を襲った犯人について、何か分かったんですか?」 ジュンが鋭く聞いた 「いいえ、ですが、断片的につかめました」 「断片的…?」 「なにからお伝えしましょうか…。 …、先ほどの、ショウ様のお名前の話に戻るのですが…」 「名前?」 きょとんとした4人に マダムは慎重に口を開いた 、
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