1957人が本棚に入れています
本棚に追加
「それが、どうしたんですか?」
「正直、これほど漠然としか結果がつかめないのは初めてなのですが、深く深く『視た』ところ、何者かが術をかけているのではないかと…」
「それって、マダムに『視る』ことができない様に?」
「はい。しかし、わたくしも王宮占い師の意地がございますからね。わたくしが『視た』ものは二つ」
「それは?」
「一つは、その術者に関して。その術者は、特別な称号を有しております」
「特別な称号…」
特別な称号
王族のかな文字
三神の名前
コウは愕然と目を見開いた
「…そういえば、伝説の隷獣には、特別に“かな文字の名前”が与えられたって、何かで読んだ気がします…」
、
最初のコメントを投稿しよう!