包帯の男

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                              無言の静寂さとともに、鮮血の匂いが男から漂っていた。 「グッ!……なんだこれ」 勇人は棺に手を触れた瞬間、巨大な力で鋭く心臓をえぐられた感覚に襲われた。 鉛のようにズシリと重い。 一体、この中には何が入っているんだ。 勇人は、棺を開けようと扉にありったけの力を込めた。 「全然ビクともしない」 頑丈な鎖が邪魔をして開かない。 もう一度、力を込めて扉を開けようとした……その時。                               
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