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「…お嬢様。着きました。」
あれから、何分経ったか分からない。
何も喋らなかった城崎がそう言うと、車を降り、後部座席のドアを開けた。
「ありがとう。」
私は、赤いカーペットに足を降ろそうとするが、さっきの話に動揺して足が動かない…。
どうしよう。
これから、婚約者に会うと思うと足が動かない。
だけど、そんなこと言ったら、また城崎に笑われてしまう…
「…お嬢様?大丈夫ですか?」
「な、何でもないわ!!」
歩かなくては…
私が無理やり足をレッドカーペットにおろした瞬間―…
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