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「ねえ、アルさんも友達…?」
歯車の一つが囁いた言葉に、周りも連鎖する。
「アルさん?」
「アルさん!」
「アルさんは…」
「しっ!」
歯車が静まり返って視線を集めた先には、ジェラードが肩を震わせていた。
「「あ…」」
歯車達はしまった、といった様に言葉を漏らす。
「ジェラード!!」
ギザちゃんが叫んだが、ジェラードは走って部屋を出て行ってしまった…。
静まり返ったままの部屋に、歯車達がぽつぽつと話し始める。
「あーあ…ジェラードにアルさんの話しはしちゃ駄目だって」
「あーあ」
「駄目って言ったのにー」
「言ったかー?」
「言ってないよー」
「えー?」
「大丈夫かな?」
「お前行って来いよ」
「嫌だよ、お前行って来いよ」
「やだー」
歯車が一つだけ、開いた扉に跳ねて行く。
喧嘩を始めた歯車達を置いて、部屋から飛び出したのはギザちゃんだけだった。
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