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「おっ、おい!てめえら!
たった一人に何してやがる!
人数はこっちが上だ。
やっちまえ!」
しかし、それも一瞬の事で牛尾の指示の元、集団は迎撃しようと構える。
が、オレはそんな事お構いなしで、集団の前に居た男三人に対し回し蹴りをお見舞いする。
「ぐわっ!!」
「おぶっ!!」
「ぎゃっ!!」
えっ!?
なんか奴ら、訳の分からない叫び声を上げながら吹っ飛んで行ったんだが~。
ちょっとやり過ぎたか?
「くっそぉ~。
てめぇら遠慮は要らねぇ。
殺っちまえ!」
「お~~~~」
牛尾のその言葉が野郎共に火を付けたのか一斉に襲い掛かってきた。
おいおい勘弁してくれよぉ~。
……数分後。
「痛てて!二、三発貰っちまった。
さすがにあの人数はきつかったか」
この場(通学路の途中にある公園)には今、オレ以外に立っている者はいない。
幸いな事にいつもは賑やかなこの場所も今日は襲ってきた奴等とオレ以外の姿は無かった。
その襲ってきた奴等はというと、皆“地面にキス”状態だ。
とはいえオレの顔も殴られた痕が付いてる為、完全勝利とは言えないなぁ~。
まぁ、でも、
「牛尾さん。
今日は結構楽しかったよ。
でも、今回だけにしてくれよな」
「…………」
「…………」
駄目だ。
完全に気絶してる。
やっぱ、ちょっとやり過ぎたかなぁ~~?
……まぁ、いいや。
それより確か、今日は冷蔵庫に何も無かったな。
……仕方無い。
スーパーに寄って帰るか。
そう思い立ち、オレはスーパーへ向かって歩き出した。
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