『桜吹雪』

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終わる世界に 僕はそっと呟いた 杯から流した お酒は誰かの為に 桜吹雪 眺めて 朧月を 肴に 杯のお酒をそっと口に運んだ 愛とか分からないから どう言えば知らないけど 君を守る為に 刀は握ってたよ でも 君は いないから 守る意味は無くしたよ 桜吹雪 舞い降りて 僕の髪を風が撫でた 目の前の桜は あまりに綺麗で あまりに儚げで 守りたくても 守りたくても 守れなかった この桜吹雪 君にも見せたかった 刀を置いて 杯片手に 戻らない あの日 1人 月を肴に 目を閉じた  
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