第一章 目覚め、始まり

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僕が意識を取り戻してからその後、白衣を着た男の人が僕を看る。 白いカーテンに白いベッド、見上げる天井には何もない。 おそらくここは病院だろう。 しかしどういった経緯で僕がこの場所にいるのか。 徐々に意識がはっきりしてきた頭に尋ねてみるが、やはり思い出せない。 「いったい、僕は…どうして」 考えても考えても浮かばない問いをつい口からでた。 無意識のうちでボソボソと小声だったが、 「やはり覚えていないようだな。君は交通事故にあったんだ」 先生と呼ばれていた男は静かに問いを返してくれた。
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