第一章 目覚め、始まり

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「ーーーーーーっ」 再び目が覚める。 カーテンからは日が差し込んでいたが、その光は先ほどとは違い、夕焼けの優しい日差しが覗いていた。 「…起きたんだね」 病室に人の気配がする。 身体を起こしてみるとベットの近くに座っている人物と目が合う。 髪の毛全体が白髪で、心配そうな目でこちらを見ている老人。 この人は誰だろうか。 「心配したんだよ。でも聖君が無事で良かった。」 「……すみません、あなたは?」 失礼だと思ったが、相手が誰か知らなければまともに話すことも出来ない。 「そうか、記憶がまだ…」 少し肩を落とし表情を曇らせる老人。 だがそれも一瞬で、僕に事の経緯を話し始める。
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