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「………げほっ!!」 突然、少女の小さな体が震えた。 咳をして、苦悶の表情を浮かべている。 自分で言うのも正直どうかと思うが、俺は冷酷な性格だ。 悩んでる人、苦しんでる人。 どんな人間を見ても、なにも感じない。 助けようなんて、微塵も思わないんだ。 自分の事くらい、自分でするべきだ。 そんなことを考えながら生きてきた俺は、当然の事ながら他人に迷惑をかけた覚えはない。 残念ながら赤ん坊の時は別だが。 そうだよ。 俺は冷酷非道さ。 助けようなんて、微塵も思わない。 くどいようだが、思わない。 絶対に。 偶然病室が一緒になった少女のことなんて、どうでもいいんだよ。 死んだからってどうとも思わない。 勝手に死ねばいいんだ。 放っておけばいいんだ。 今まで俺は、そうやって生きてきた。 気がついたとき、俺は無我夢中になって、ナースコールを押していた。 彼女の苦しむ顔は、これ以上見たくない。 こんな感情は、初めてだよ。
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