高校二年

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‐昼‐ 「澪ちゃ~ん!」 昼休みになり、クラスの離れた佳奈が遊びに来た。 今まではそっけなくしていた佳奈だがなぜだろう。すごく安心した存在に感じる。 それも全てあの・・・ 「澪ちゃん新しいクラスどう?仲良くなれそう?」 「普通。一人面倒くさいのがいるけど・・・」 「面倒くさい?澪ちゃんがそんな事言うなんて面白いねぇ♪今までは面倒くさいとか以前に周りを寄せ付けない空気だったのに。」 「‐空気とかの問題じゃないんだよアイツは‐」 澪はうなだれて呟く。 「アイツって俺の事?」 陽亮は机の横から覗き込んだ。 「っっ!!…だからなんで現れんのよ!」 「澪ちゃん、コレ?面倒くさいって」 佳奈の質問に澪は首だけ上下させる。 陽亮はお構いなしに佳奈に話しかけた。 「澪ちゃんのお友達?よろしくね♪俺齋木陽亮でっす!」 陽亮は手を出す、釣られて佳奈も手を出し握手。 「ほら~澪ちゃん!普通はこうなんだよ?」 陽亮は佳奈と繋いだ手を澪に見せつけた。 「うっさいなぁ。普通じゃなくて結構だよ!」 澪の言葉に陽亮は少し拗ねたように返した。 「…澪ちゃんて、損だよね。可愛いのにもったいないなぁ。友達は自分から作らないと駄目だよ」 佳奈が「ヤバい」と止める間もなく澪は陽亮の頬を叩いた。 叩かれた陽亮は、一瞬何が起きたかわからず頭の後ろで組んだ両手をそのままに固まっていた。 「友達とか、面倒くさいの。いらない!だから構わないでよ!ウザイのよアンタ」 澪はそう言うと教室を出た。
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