高校二年

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「マズかったなぁ…澪ちゃん怒っちゃった」 佳奈は、苦い顔をした。 「お友達さん!なんで澪ちゃん怒ったの?なんか俺悪い事言った?!」 陽亮は慌てて佳奈に問いただす。 佳奈もその質問に首を捻りながら答えた。 「澪ちゃんね、友達作るとか、彼氏とか人間関係の話になるとあぁなっちゃうんだよね…、私も詳しくわかんないけど過去に多分なんかあったと思う。だって昔はもっと近付きやすい雰囲気だったし、笑ってるのもよく見たんだよ?」 「ふーん…。なんらかのトラ…ウマね…」 陽亮はそれを聞くと自分の席に戻っていった。 佳奈も教室を出ていく。 「澪ちゃんどこ行ったんだろ…放課後もっかい教室来るか。」 そう呟くと自分の教室へと歩いて行った。 澪はそのまま五限をサボる。 幸いにもクラス替え初日で自習に近い授業だったので特に注意もされなかった。 「……」 陽亮は机に上半身を寝そべらせ澪の机の方を見ていた。 そのまま授業は終わり、今日は下校となる。 生徒達はそれぞれに「なんか食って帰ろうぜ」、「買い物行かない?」などと放課後の話に花を咲かせていた。 その人波に、紛れながら佳奈が教室の入り口から顔を覗かせた。 「あれ?いない。またどっか行ってるのかなぁ」 「まだ…だよ。」 「ひゃあ!」 佳奈の背後から暗い声で返答が来る。それに佳奈は思わず叫んだ。 「そんなビックリしなくても…」 「ビックリしたぁ…陽亮君か、…ん?まだ?」 佳奈は繰り返して聞く。 「まだ」 陽亮も答える。 「まだってどういう事?」
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