高校二年

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「ずっと戻って来ないんだよね。五限もいなかった…」 陽亮の言葉に佳奈は一瞬固まったがすぐに吹き出しクスクス笑った。 「ははっ、こりゃ相当陽亮君に会いたくないんだね!」 「え?ちょっ、笑い話じゃないっしょ~」 「笑うよ~。だって人に何言われても冷たくあしらう澪ちゃんが五限まで戻らずって…子供みたいに拗ねてる」 佳奈はクスクスと笑いながら陽亮に言った。 「陽亮君とりあえず澪ちゃんの事は私に任せてよ。まぁ私が勝手に思ってるだけだけど澪ちゃんの事はそれなりにわかってるつもりだから」 「でも俺謝りたいよ」 「いいの!今はほっといてあげて、ね!」 佳奈は微笑み陽亮に言った。 陽亮は仕方なく頷き教室を出た。 それを見送った佳奈は「さて…」と呟くと澪を探し始めた。 「鞄はあるんだし、澪ちゃんの事だから…」 佳奈は階段を下りた。
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