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ユノの家へと続く
走り慣れた国道…
車内に流れるのは俺たちふたりのお気に入りの曲…
「珍しいな…
ユチョンが鼻歌なんて…?」
からかうように助手席から俺を覗き込む蒼灰色の大きな瞳…
「…へ…歌ってた…?」
ハンドルを握っているため
横顔のまま答える俺…
「…まぁ、鼻歌もでるよな…
これから、ずっと恋人と一緒にいられるんだもんなぁ…?」
大げさにため息を吐くと
背もたれに身体をあずけ
投げ出していた長い足を組んだ…
「…そして、今日から俺は一人暮らしになるわけだ…?」
「ゴメン…
部屋代は今まで通り…「ば~か!
そんな事、気にするなって…」
「ジェジュン…」
「ユチョン…ありがとな…?」
「…?」
「これで、俺は、気兼ねなく女の子部屋に連れ込めるってわけだ…」
ハハハと笑い
俺の視界の端っこで
ジェジュンが足を組み替えた…
ジェジュン…お前…?
嘘を吐くと足を組み替えるのが癖…
ジェジュン…
俺たち何年一緒に居たと思ってんだよ…?
「ジェジュン…?」
運転中にも拘わらず
ジェジュンの表情を確かめたくて助手席に視線を移した…
「おい、前向けよ…
危ないじゃん…?」
ユルく握ったジェジュンの拳が
俺の頬に柔らかく触れ視線を正面に戻された…
ゴメン…
そう伝えたかったけど…
ジェジュン…
謝られるの嫌いだろ…?
「ホント…感謝してるよ…」
「え…俺…お前に礼言われるような事
何かしたっけ…?」
「ジェジュンのおかげでユノと会えた…
イロイロ相談にものってもらったし…」
「当たり前じゃん…
俺とユチョンの仲だろ…?」
あ…又…
ジェジュンが足を組み替えた…
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