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「310号室の○○さん、夜間嘔吐、熱36.8℃、血圧100-60、 311号室 昨日夕方入院しました。陵本健司【オカモトタケシ】頚椎捻挫 バイタル異常なし、手のしびれあり、痛みあるため21時に座薬使用してます。312号室 ○○さん………」
夜勤者からの申し送りが終わり昨日入院した陵本さんがいる東側の担当になった。
コン コン
「陵本さん、おはようございます。朝の検温です。夜、座薬入れてからどうですか?」
『ああ、痛い…』
「そうですよね。手のしびれとかどうですか」
『…痺れてる』
「まだ、当分は痛みや痺れがあると思うので、安静にしていてくださいね。」
無表情で返事も聞き取りにくい。
うぅっ!やっぱりちょっと怖いかも〰
若い男の患者さんは苦手だなぁ…
と再認識してしまった。
陵本さんは徐々に行動制限も外れ入院生活に慣れて先輩の看護師と談笑するようになっていた。
私は、苦手意識が先行してその輪の中にはなるべく入らないようにしていた。
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