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のら猫の家に生まれたネコ……私は、のら子。
死ぬのは恐怖だ……だけど、私は死ぬだろう。
人間でも生まれた時から、死ぬというゴール最期に向かって生きている。
私のお話を聞いてくれますか!?
私のら子の家は、白川の橋の横でした。
私その橋の横……草花に囲まれ生まれたの。
私が生まれた時、父はいない家庭環境だった。
母と兄そして私の三匹の暮らしで、あまり裕福ではなかった。
でも、振り返ってみると……とても幸せな時間・場所だった。
私の母は、古川町商店街の魚屋に行くのが日課……魚のアラをもらって来るの。
魚のアラを食べ終わると、お乳をあたえ私の体をなめながら教えてくれます。
「お母さんも野良で苦労した。あなたたちは、のら猫七代目!!だけどね、幸せになるのよ」
そんな平凡な暮らしをしていた頃、集中豪雨が突然降り出し川に鉄砲水が流れ込みました。
あっという間に、兄と私は川にのみこまれ流されたわ。
母は川に飛び込み、私の首をくわえ川岸にたどり着くのが精一杯だった。
その後、兄と会えない日々が続き……母と一緒に泣いたものです。
母は、厳しく教えるようになりました。
「のら子やぁ、鉄砲水も車お化けも怖いけどね!!もっと怖いのは人間だよ……猫の皮をはる三味線を作ると聞いたからねぇ」
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