歓迎

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    慌ててその後を追うと、ユリアさんは玄関を開けて俺を待っていた。       「さっきのカード……貸して」     「え? あ、はい」       言われた通りに銀色のカードを渡す。       「君も、ちょっと出てきて……くれる?」       手招きをするユリアさんに従い、靴を履いて玄関を出る。     俺が玄関から出るのを確認すると、ドアを閉めドアノブの上についた正方形の機械へ向け細い指を伸ばした。        ――…機械?       伸ばした先にはポツンとした小さなボタンがあり、ユリアさんはそのボタンを押す。     ピーッと機械音が鳴り、先程渡したカードをその機械に通した。     機械についていたランプのようなものが赤色の光を発光すると、ユリアさんは次に俺の携帯を機械に翳す。       「???」     「ん。 完了……」       状況が掴めずただその様子を眺めていると、ユリアさんはこちらを向くと携帯を返してくれた。       「はい。 終わり」     「えーと……。 何をしてたんですか?」     「ん? 鍵、だよ」     「鍵???」       益々意味がわからない。    
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