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テーブルに近づいてその物を確認すると、一枚の手書きメモ。
そのメモにはユリアさんが書いたのだろう。
女性らしい綺麗な文字が綴られてあった。
《今日の食費です。好きに食べて下さい》
そう書かれたメモの下には二折りにされた壱万円札が一枚。
いやいやいや!!
1日の食費に壱万円って。
そんなにいらねえよ!
ていうか、そんなに食えねえよ!?
あまりのあんまりな金額に直ぐさま抗議をしたい衝動に駆られるが、ユリアさんは只今就寝中。
それに寝室には入るなと言われている為、俺が出来る事は何もない。
「はあ……」
食費などは契約に入っているからありがたく受け取るが、それにしても金額が大きい。
余ったお金は大学から帰った時にでも返そう。
相変わらずの金銭感覚にまたも嫌悪感に蝕まれるが、講義まであまり時間がない。
お金の事は簡潔に解決させ、仕度に取り掛かる事にするのだった――……
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