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まあ、居候させて貰ってる身だし何も言う事はないのだけれど。
なんと言うか……、あまりにも顔を合わなさ過ぎじゃないか? と思う俺は可笑しいのだろうか。
顔を合わすと言っても、まともに合わせるのは朝の一瞬くらい。
言葉をまじあわせるのも「おはようございます」の挨拶だけ。
仕事に出るのも早く、夕方頃には既にユリアさんの姿はない。
ユリアさんが休日の日(この間で一日だけユリアさんの休日があったのだ)は瑠璃共々、一日中自室に篭っている。
そりゃ、お互い恋人でも何でもないただの他人なんだし、それ以上踏み込むのも野暮なのかもしれないけれど……。
何と言うか、『他人』という言葉を強調されてるようで……。
まあ、ここの家主はユリアさんなわけだし俺がどうのこうの言うのは筋違いなんだろうけどさ。
「ご主人様はいつお帰りなんだろうな~?」
なんて、言葉がわからない瑠璃相手に一人寂しくきゃいきゃい話掛けるのにも大分慣れた。
まあ、瑠璃は瑠璃で可愛らしく俺に懐いてくれてるから嬉しいものだけどね。
こうして今日も瑠璃と俺の一日が終わっていく。
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