カボシャン党の蜂起

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                1413年。マシュクール城内のとある一室では1人の少年が2人の家庭教師からラテン語の授業を受けていた。  「ほんの1ヵ月でラテン語をここまで修得なされるとは。ジル様の聡明さには真に感服致します。」  少年の右手に立つ家庭教師ジョルジュ・ド・ラ・ボサックが少年に言った。少年の左手に立つもう1人の家庭教師ミシェル・ド・フォントネも少年の聡明さに驚きを隠せない様子である。  「お誉めに預かり光栄至極です。しかし私が短期間でラテン語をここまで修得出来たのは一重に先生方の教え方が大変上手だからですよ。」  ジルと呼ばれた少年は微笑みながら2人の家庭教師にそう言った。
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