2/7
前へ
/178ページ
次へ
「講義をはじめる。 今日のは基礎の中で、一番大事だからよくきいて、理解するように。」     教壇に立ってそういったのは、短い茶髪で一重の鼻筋の通った甘いマスクの三十路前の若げな男。 このゼミの教授である南史郎ミナミシロウ である。 彼は今年からこの大学へ引き抜かれた大学教授だ。 前にいた大学でも、よい成果を残し教授内でも期待のホープだ。 しかも甘いマスクをもつ長身の男となれば、もう女も男もあとをたたずファンクラブまでできる始末。 ちなみにこの大学は、昔は男子校であったため、男子のほうが圧倒的に多い。 内部進学者は八割をしめ、そこは男子校であるためにホモやバイがほとんどだ。 そんな僕は男も女もいけるバイである。 この教授のお陰でね。 あはっ。
/178ページ

最初のコメントを投稿しよう!

615人が本棚に入れています
本棚に追加