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「……ゆ……り…?」
「え、何でそこ疑問な訳?正真正銘、百合だよ」
「違、そうじゃなくて。何で百合と桔梗くんが一緒にいんの?」
空くんは近づいて来て、普段から下がり気味の眉毛をいっそう下がらせ、そう言った。
……ほんと可愛いな、空くんは。
「……彼女が入口のロボット達に襲われてたのを偶然見たんですよ」
「え?!百合、アイツらに襲われたの?何で?」
「こっちが聞きたいよぉ~。私はちゃんと空くんの手紙見せたんだよ?そしたらあの性悪ロボット、『カエレ』って言ったから……一発おみまいしてやったの」
「……無茶するなぁ」
「元はと言えば、空くんが悪いんでしょ?!私は学園の人間じゃないのに学園内に呼ぶからッ!」
「だっておいら達は、自由に外出れねえんだもん」
……そういやそうだった。
この馬鹿でかい学園は、外出なくてもある程度の物は揃う。って昔母ちゃんから聞いた。
だから一度学園で生活し始めると外に出ることはないんだと。……一応規則として"出ちゃ駄目"つーのもあるらしいけどね。
「え?つーかさ、ロボット達動いてたの?」
「うん。私死にかけた。爆発された」
「……さっきの音…それだったんだ」
。
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