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「初めまして。田村夕陽(ユウヒ)です」
「あ、永山百合です」
「あ、成瀬空です」
「え、なんで空くんまで挨拶してんの?」
「……そんなの気にしない、気にしない。じゃあおいらは外で待ってるねぇ~」
空くんは手をヒラヒラと振って、研究室からでていった。
…………なんで??
「ほら。俺の能力"熱気"だから"冷気"を持つ空くんはすぐ体調悪くなっちゃうんだよ」
「"熱気"?」
「そう。空くんは常に全身から冷気を発してて体温が低いでしょ?俺はその逆」
「逆?」
「常に全身から熱を発してて体温が高めなの。俺の方が力が上だから」
「空くんがへばっちゃうと…!」
「へばるって……いやまあ正解だけど」
夕陽くんは説明しながら一つの箱を取り出した。
可愛くラッピングされた小さな箱。
「彼女からのプレゼント?」
「なんでそうなんの?」
「じゃあ……夕陽くんのストーカーからのプレゼント?」
「えぇえ?!なにその発想力!」
「違うのかー…じゃあー…」
「わかんないんだよ!差出人不明!!」
「……ちっ」
「な…ッ」
あ、いけね。
クイズを打ち切られた怒りと、差出人不明の面白くなさに、つい舌打ちが出ちまった☆
。
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