再会と出会い

14/39

77人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
――バチッ!! 「「え?」」 夕陽くんが箱に手を触れた瞬間、赤い火花が飛び散った。 「え…俺なんもしてねぇけど」 「……なんか防御のまじないとかかけられてんのかな?」 相変わらず、中のこは笑っている。 私達を馬鹿にするような笑い方で。 「こいつ……あ、わかった」 「へ?」 「このこが邪魔してんだよ!多分使い魔かなんかなんだよ、このこ!!」 「……ふーん。だから『開けれるモンなら開けてみな』なのかもね」 夕陽くんはしばらく考えたあと、箱から数センチ離れた所に両手を近づけた。 まるで占い師が水晶玉に手を翳すように。 「なにするの?」 「ふふ、まぁ見ててよ」 ――パァア 夕陽くんの両手が赤い光に包まれる。 ――カタカタ、カタカタ 箱が小さな音を立てて揺れはじめた。 「相手が生き物なら……まあ確実にいけるね」 さらに赤みを増した光。それに合わせるように箱の動きも大きくなる。 中のこは箱の中全体を暴れまわっている。 ……大丈夫かなぁ。 そうしているうちに、中のこは箱のふた向けて手を伸ばした。 ――ガタッ、バキッ!!!! 。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

77人が本棚に入れています
本棚に追加