再会と出会い

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――コンコン 「ん?誰だろ?」 私がリス…もとい、レッドに襲撃されていたとき、この部屋をノックする音が響いた。 「こんなとこ…訪ねてくる人なんて滅多にいないのに」 「そうなの?」 「うん。俺ですらあんま来ねえから」 「自分の研究室のくせに?」 「……どうでもいいから、早く開けてあげなよ」 めずらしく正論を言う空くんは、そのままドアを開けようとする。 「ちょ、俺まだ許可してない」 「……いいじゃん、別に」 「変な人だったらどうすんの!?」 「……いいじゃん、別に」 「えぇえ?!」 喚く夕陽くんを無視してドアを開ける空くん。 ドアの向こうから現れたのは、 『マスター!!!!』 「うぉ…とと」 紫色のネコだった。 「……パープル」 『お前、それしか言えねぇのか』 レッドは相変わらずの毒舌だ。 「夕陽さん?」 「……桔梗くん?」 「ほんとだー。さっきぶり」 「……お前まだいたの?」 ……桔梗くんも相変わらずだっ。ちょっと怖いよ、この人。 「何しに来たの?仕事?」 「いや。今日は違います。……ただ…そいつがどうしても行きたい所があるって」 そう言いいながら、桔梗くんは空くんの胸に思いっきり飛び込んできたネコを指差した。 .
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