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「……やっぱりあん時のネズミか」
「ちゃんと女の子のところに行けたんだね」
ホワイトの発言に意味深な言葉を返す二人。
……なんのことだかさっぱりわからんっ。
「てかさ?私達初対面だよね?」
「そうですね」
「……なんでホワイトを私のところに送れたの?あんた達は私のこと知らないでしょ?」
「……ホワイトって誰だよ」
『私のことよ』
『お前……そんなだっさい名前つけられてんのかよ』
緑のウサギが引き笑いしながら、ホワイトに言う。
それを聞いたホワイトは何故かドヤ顔をつくる。
『マスターはいいって言ってくれたのよ?』
『…………』
"マスター"という単語が出た瞬間、目を見開くウサギ。
今まで無気力な顔してたイヌも、どうやら"マスター"に反応しているみたいで、しっぽがものすごく揺れている。
『マスターって……』
『冷気のあの人だけど?』
『…………ずりぃなぁ』
『…………うん』
悔しそうな顔の二人。
ほんと使い魔達は空くんのこと大好きなんだね。
「空さんがいいって言ったんですか?」
「うん。名付け親は違うけど」
「ふーん。じゃあお前の名前はグリーンだねっ」
『…………』
私はグリーンがおもいっきし嫌な顔をしたあと、まじかよ……と小声で呟いたのを聞き逃さなかった。
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