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「ムリ、カエレ」
「結構言うなぁ…ロボットのくせに」
「カエレ」
「…………むかつく」
別に来たくて来た訳じゃない。
そもそも空くんが学園から出てきてくれれば……。
あれ?そうだよ。何で集合場所が中央広場……学園内部な訳?
ここの尋常じゃないセキュリティー知ってんじゃないの?あの人。
「畜生、こうなったら…………実力行使!!」
「ナッ!?」
――パンッ!!!!
「じゃあな、口悪ロボット!!」
「ムムッ?!……シンニュウシャ!シンニュウシャ!」
ロボットの目の前に小さな火花を作り出し、怯んだ隙に受付を抜ける。
あとは走れば着くっしょ?中央広場とやらに!!
「いやぁ~、たまには役に立つね」
この火花は母ちゃんからの"遺伝能力"。
能力には二つの種類があって、個人個人が持っている"潜在能力"と親から遺伝する"遺伝能力"に分けられる。
基本はみんな"潜在能力"を一つ持って生まれるけど、たまーに"遺伝能力"も持って生まれてくる人もいるんだって。
私はそのたまーに生まれてくる人の一人って訳。
ま、私のラッキーなとこはそれだけじゃないんだけどね?
。
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