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「……何の騒ぎなんだよ、これは」
盛大な爆発音の後に聞こえたのは、一人の男の声。
「……死…ッぬかと思った!!」
生きてるよ、母ちゃん!私生きてるよぉ!!
「馬鹿じゃねえの?」
周りの煙が引いていく。それと同時に目の前に見えたのは、拳銃だった。
…………拳銃ぅ?!!
「ちょい待った!!銃は良くないよ?お兄さん!!」
「侵入者がよく言うよ」
「待って誤解だってばッ!!」
今にも引き金を引いてしまいそうなくらい、怖い顔で睨んでくるお兄さん。
やっぱ死んじゃう!!学園怖ッ!!
「何が誤解なんだよ」
「私はちゃんとした用事があってここに来たの!!」
「……証拠は?」
「……………」
「………おい」
「いや、あるっちゃあ、あるんだけど……」
――かち
「ぅお?!待った!!出す、出すからはやまんないで!!」
私は慌てて手紙を目の前に広げる。
「ほら…ね?ちょっと小汚いけど」
「…成瀬……そ…ら……?」
「ね?ちゃんと学園の人からもらった手紙でしょ?」
……って、このお兄さんが空くんのこと知ってるとは限らないじゃん!!
ヤバい、これはヤバい。お兄さんの顔が段々と歪んでいってる。
信じてちょうだいよーお兄さーんッ!!
。
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