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―――――――…
―――――…
「いやぁ悪いね~お兄さん♪」
「別に。俺らも悪いことしたし」
正直、場所を把握していなかった中央広場とやら。
お兄さんが案内してくれることになってめちゃくちゃ安心した。
「お前、ホントに外部の人間なんだ」
「うん。私はぬるぬると生きてくって決めてるから」
「は?」
「そういえば、お兄さんの名前聞いてないね」
「……早川」
「下の名前は?」
「……桔梗(キキョウ)」
「桔梗くんだね、案内してくれてありがとう!」
「…………」
「私の名前は百合(ユリ)って言うんだ」
「……あっそ」
「ちょ、冷たいなぁ」
「……うっさい。着いたぞ」
「うわぁー……」
初めて見た中央広場には、大きな噴水があった。
バラバラに出てくる水がとっても綺麗。
「ほら、あそこ」
「あ、空くーん!!」
桔梗くんが指差す先にいたのは、紛れも無く空くんだった。
何年ぶりだろ?
そんなことを思うくらい久々だって言うのに……全く変わってないな、あの人。
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