赤色の朝

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──朝、起きる。 眠たい眼で鏡を見た。 そこにはいつも通りのボクがいる。 かっこいいとか、かわいいとか、そういうのとは無縁のボク。 でもそこまで酷いとは思わない。 そんなボク。 友達はまだいないけど、欲しいとは思っている。 でも、出来ない。 そんなボク。 階段を下りてドアを開けると、そこにはいつも通りお母さんがいた。 少し鼻をつく化粧の匂いは嫌いだけど、お母さんは好きだ。 香ばしい香りを立ち上らせて、朝ごはんを作ってくれている。 毎日変わるメニュー。 朝の楽しみの1つ。 目が覚めて最初の幸せ。
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