プロローグ

2/2
前へ
/104ページ
次へ
闇の中 先程までは月明かりで照らされていたある古びた屋敷には今や雲で光を遮られ灯り一つ無かった そんな屋敷の庭に 一人は血を流し、倒れ 一人は倒れる自身の夫に縋りついて涙を絶やすことなく流している十二単を着た、まだ幼さを残す顔をした女性 そして人外の者達の影 皆、自分達の主人が今此処で命の灯火が消えかけるのをただただ呆然と眺めていることしか出来なかった。 そんな自分達に主人は 「…皆ありがとう また…… そして ・・ 昌浩はこの世を去った… ・
/104ページ

最初のコメントを投稿しよう!

335人が本棚に入れています
本棚に追加