Just be friends

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Just be friends

ガシャン、と音をたてて割れるグラス。 茶色いフローリングにピンク色のガラスの破片が散らばり、俺はそっとしゃがみ込む。 「…………っ」 少しずつ破片を拾っていると、彼女は涙に彩られた表情のまま走って出ていってしまった。 あとには割れたグラスと、ドアを閉める高い音が残った。 これで、いい。 これでいいんだ。 とても良く似た二人だった。 二人はお互いを愛して、どこまでも愛して、結局壊れた。 毎日のように笑っていたのが、次第に喧嘩と成り果てていった。 「っ痛!」 ちくり、と小さなガラスの破片が皮膚を破って血を滲ませる。 僕らはこんなこと、したかったのか?
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