~始まり~

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~始まり~

あの夜は美しい月夜だった。 光を自ら拒み、だが心のどこかで求めていた。 しかしその光は浴びることはない──二度と…… 黒翼の天狗が勤める古びた店、その地下にある小部屋で、今日も今日とて烏(からす)は囁き鴉(からす)が笑う──
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