現実とゲーム

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翌日。 「お前ササカマ買ったのかよ?」 「悪いかよ」 「いや、別に」 「なら言うな。ムカツク」 良いじゃないか。 俺だってガキなんだ。 夢くらい見させてくれよ。 「俺買うの忘れちった。一個ちょーだい」 「嫌だ気持ち悪い」 「ちぇー、けち」 言ってろ。 「じゃあ俺弁当の残りでも良いかな?」 「それはやめておけ。さすがに」 「やっぱり?」 「当たり前だろ罰当たりが」 「じゃあ蒟蒻ゼリーでどうだ?」 「それは神様に聞いてくれ」 ササカマでも、蒟蒻ゼリーでも、どうせ駄目だろ。 「それじゃあ、行くか」 俺は淡い期待と好奇心に生きる男子高校生だ。 風が強い日はいやがうえにも期待してしまうような。 雨がいきなり降った日にはつい女子に目がいってしまうような。 知らない事は知りたい(例えばスカートの暗がりの中とか)。 行った事の無い所には行ってみたい(キャバクラとか)。 そんな馬鹿な男子高校生なら一度くらいゲームとかアニメの世界に行きたいと思うだろ?(ギャルゲとか)。 だから俺は期待はしていたさ。当たり前だろ? 馬鹿なんだからさ。
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