2人が本棚に入れています
本棚に追加
――夢の世界。
そこには1本の広葉樹があった。
このー木何の木♪
でお馴染みのあのような雄大な樹。
その樹の下に俺は倒れていた。
夢ならではの訳の解らない始まり方だ。
俺の目の前には何故か女の子がいて、
「貴方に死なれては困るんです……!」
と、俺の治療をしてくれていた。
だが、意識が戻ってきた途端、右脚に激痛が走った。
「……っ!」
俺が声に成らない悲鳴をあげると、女の子はお下げを揺らし、眼鏡越しに俺の顔を見た。
その顔は真剣で、目には強い光がある様に見えた。
女の子は民族衣装の様な物の上にエプロンをしていた。
俺は女の子の名前を聞く前に、激痛によって意識を閉ざされた。
最初のコメントを投稿しよう!