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「っつ……いてて……」
気を失ってから何時間が経ったのだろう。
俺は、村の家の裏で随分寝ていたようだ。日も暮れている。すると、
ギュルルル、グゥ~
と、某ギネスに申請できる程大きい腹の音――いや、そんなギネス嫌だが――が鳴り響いた。
「あぁ、弁当、喰ってなかったっけか」
ともかく、腹の虫に弁当を献上しようとバッグを漁る。
が。
あれれー? おかしいぞー?
と、頭の中の某少年探偵が異変に気がついた。
「嘘だろ……」
弁当が無い。
動物が持って行ったってのも無いことは無いんだろうが。
人なら、何故弁当なのか。
だがそんな事を考えても仕方がない。
「ハチミツレモンは……あるな」
俺はハチミツレモンを一切れだけ口に入れ、ぼんやりと考えた。
これは夢なのだろうか。
もし、夢じゃなければ――
「酸っぱい……」
帰る事は出来るのだろうか。
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