ぎんクロコダイル

2/3
前へ
/38ページ
次へ
昔、読んでいた漫画やアニメは必ず正義のヒーローというものが勝っていた。 しかし、現実は違う。 正義が悪を犯し、悪が正義と偽りまた悪を重ねる。 こんな世の中、どう思う? と僕は質問された。 もちろん、答えは一つ。 「よくわからん。」 「そうかい。」 目の前にいる、僕に質問した張本人、狭間銀はいつも崩さない笑顔を浮かべてサンドイッチを作っていた。 そして、僕の隣には質問された奴がもう一人。 「あたしは世の中腐ってると思うな。」 オカルト趣味で僕の幼なじみ、星宮嘉奈。 狐の霊を見たくて、降霊術を繰り返した少女。 「嘉奈ちゃんは彼と同じ考えなんだね。」 狭間は突然、そんなことを言い出した。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加